依頼者である相続人が公正証書遺言により遺産の全てを取得したが、財産管理をしていた他の相続人が被相続人の生前に預貯金のほぼ全額を出金していたところ、不当利得返還請求訴訟により、出金部分のほぼ全額を回収した事例
相談の概要
被相続人は父、母は既に死亡しており、相続人は依頼者(次男)と長男の2人。
父は生前、長男に実家の不動産生前贈与していたことを踏まえ、依頼者に全ての財産を相続させる旨の公正証書遺言書を作成していました。父は遺言書作成から数年後、認知症を患い、施設に入所し、長男が父の預貯金を管理していました。
父の死亡後、父の預貯金を確認したところ、残高がほぼゼロ円であり、預貯金を管理していた長男は、父の生活費と介護費用に使用したため、残高は無い旨の回答をしました。依頼者は、長男の説明に納得がいかなかったため、その対応について、当事務所にご依頼いただきました。
当事務所の対応
被相続人の預貯金の取引履歴を取得し、預貯金の出金について精査しました。また、被相続人の介護施設の利用料金についての調査を行いました。その結果、被相続人の生活費および介護施設費用とは考えられない、多額の出金が何度も行われていたことが判明しました。
そこで、当事務所から長男に対して、多額の出金分について返金を求め交渉を行ったところ、長男から返金を拒否され交渉が決裂したため、不当利得返還請求訴訟を提起しました。
訴訟において、父の生活状況を主張立証し、長男による多額の出金は父の意思に反する出金である旨主張し、裁判所にその主張を認めてもらいました。
結果的に、裁判所から、当方の勝訴判決に近い和解案が提示され、出金分の8割に相当する金額を回収し、解決に至りました。